Culala Mela STORY

北海道十勝の食の魅力。

私たちは、2023年に首都圏から十勝の地へ移住してきました。
まだ私たちが十勝に移住する前、旅行で訪れた十勝のレストランでのこと。
メニューを見て気づくのは、調理方法もほどほどに、お料理で使われている食材たちそのものがフォーカスされているということ。一皿一皿のお料理を説明してくれるスタッフさんは、食材のひとつひとつについて生産者のお名前やファーム、工房のお名前を紹介されていました。野菜からお肉、チーズまで、ほとんどのお店がこだわり抜かれた十勝の地元食材を使っており、その説明をするスタッフさんたちのお顔は、どこかとても誇らしげな印象でした。

中には地元の山や川、海に行き、自ら鹿を撃ったり、きのこを採ったり、釣りをして食材を調達しているシェフの方もいました。

地元の生産者の方とシェフの方がお互いのお仕事にリスペクトの思いを持ち、繋がりあって一緒に盛り上げていこうとする雰囲気。
生産者はもちろん、シェフの方の地元食材に対する溢れんばかりの愛情。
そして、そんな繋がりや愛情が、極々自然に営まれ、育まれている感じが私はたまらなく好きになりました。

はじまりは林檎との出会いから。

もともとは、義実家のある青森県津軽地方の林檎に出会ったことが私のお菓子作りのきっかけです。
結婚して初めて、青森のずっしりと、とてつもなくおっきくて、フレッシュな味わいの林檎を知りました。

しかし、私が気になったのは、見た目を理由に規格外になったり、高値がつかなってしまう美味しい林檎たち。
味は美味しいのに、この林檎たちの価値が下がってしまうのは、林檎たちにも生産者の方にも申し訳ない気持ちがしました。

この林檎たちを見た目にも美しいおやつにして、友人やお世話になっている方たちに喜んでいただけないかな、と考えたのが私の林檎タルトの始まりです。

美味しくて美しいりんごのおやつをつくるために、私は自分が大好きだった神奈川のお店を営むパティシエの方にお願いして、渡仏経験をベースとしたお菓子づくりの知識を基礎から学び始めました。

やさしいおやつを十勝の地で。

ある時、十勝のレストランで通常は敬遠される経産牛(出産を経て肉質がかたくなり、一般的には味と価格が落ちるとされる。美味しい仔牛を育てるために何度も出産する牛は廃用牛と揶揄されることもある)を再肥育・エイジングし、美味しく調理して提供することにこだわっているシェフと出会いました。
そのシェフのお料理からは、経産牛の命を大事に想う気持ちがとても強く伝わってきました。

その時、私の林檎とも通ずるものを感じて、嬉しくなったのを今でも覚えています。

食材として、せっかくいただく植物や動物の命を、無駄にしない、粗末にしない、そして最大限に付加価値をつけて、美味しく、ありがたくいただく、というひとつの価値観で繋がりあえた気がしたからです。

ご縁あって、都会からこの地に移り住むことになり、気づいたのは、この土地には私の作りたいお菓子の土台となる食材、小麦・卵・乳製品が、すべて揃っているということ。そして、その品質も生産量も日本一を誇るレベルであり、それぞれの生産者さんのこだわりが詰まった安心安全な食材であるということ。

私は、これらの食材を北海道十勝産にこだわり、さらにグレードアップした私なりのこだわりおやつを、この北海道十勝の地からお届けしたいと考え、Culala Mela をオープンすることにしました。

おとなのためのおやつをつくる理由。

Culala Mela のおやつは、甘さ控えめでリキュールの香りが心地よい、おとな味のおやつです。

おとなのみなさまにとって、自分への時々のご褒美や、大切な方へのとっておきのギフトになるようなおやつを目指してつくっています。

私は東京で就職して以来15年以上会社員をしていて、コロナ禍になるまでは毎日満員電車で通勤し、深夜終電が無くなるまで仕事に夢中でした。

年に何度も扁桃炎が悪化し、高熱で声が出なくなっても、点滴しながら働くこともありました。笑

今思えば、身のほどに合わず無理していたんだなと思いますが、当時はそれが普通だと思って過ごしていました。

そんな生活の中で私の心の支えだったのは、週末の時間で楽しむモノづくりと、日々のお料理、お菓子づくりでした。
そしてそのお料理やお菓子を味わう時間が私にとって何よりのご褒美だったのです。

と、前置きが長くなりましたが、本題です。

◆おとなのためのおやつをつくる理由
その①:甘いお菓子が好きじゃなかった
私は元来かなりせっかちな性格で、外出先でカフェに行ったり、おやつを食べて休憩時間を作る、という習慣がありませんでした。加えて、そもそも甘いものが得意でなかったので、それまでお菓子に興味を持つこと自体がほとんどなかったのです。

しかし、忙しくしていた日々の中で、林檎と出会い、師匠と出会い、お菓子づくりを学んでいくうちに、「自分自身が食べたいと思えるものがないのなら、こんな私と同じような人たちもティータイムを楽しめる、甘さ控えめで質の良いお菓子を" 私が "作ろう」と思うようになりました。

美味しくて、美しいおやつと過ごすひと時は、慌ただしい生活の中で、心にゆとりを与えてくれる、やさしい時間である、ということを、私はこうして初めて知ることになったのです。

◆おとなのためのおやつをつくる理由
その②:すべてのおとなへエールを届けたかった
私自身のこれまでの経験も踏まえたうえで、Culala MelaのCAKEは、社会で仕事を頑張る人、日々の家事や子育てを頑張る人、とにかくいろいろある人生の毎日を頑張るすべての人にとって、ご自身へのご褒美や、大切な方へのギフトになるおやつでありたいと思っています。そしてそれらを食べることが、罪悪感に繋がらないような、体にやさしいおやつをつくりたいとも考えています。

甘いものが好きな方はもちろん、甘いものが苦手という方にも、いつもの珈琲や紅茶、お酒のお供に、あるいは初めてのティータイム習慣に、ぜひ一度お試しいただきたいです。

当店が目指す "エシカルスイーツ" 。

会社員としての勤務先は、所謂日系メーカー企業。従事している業務は、所謂経営戦略企画で、特に社会課題解決型ビジネスの財務/非財務貢献に関する戦略設計を重視しています。
故に、社会課題、ESG、サステナビリティ、エシカル…といったキーワードにはちょっと敏感です。
十勝に移り住む前は、首都圏の高校生向けにSDG'sなどに関する講演の講師も担当していました。
そんな関係で、Culala Melaの事業でも"エシカルスイーツ"の普及を目指して取り組んでいます。

エシカルスイーツとは、環境や社会に配慮して製造されたお菓子のことです。エシカル(ethical)は、直訳すると「道徳的、倫理的」と言う意味になります。

例えば…

・フードロスの削減につながるお菓子

・地産地消など地域経済の活性化に寄与するお菓子

・減農薬など環境負荷の少ない食材を利用したお菓子

・フェアトレードの食材を利用したお菓子
などがエシカルスイーツに該当します。
当店は、事業ビジョンの3つめに、「地球と社会にやさしい」お店であることを掲げています。
具体的な取り組みについては、下記のリンクボタンより、「Culala Mela VISION」をご覧ください。